長期ひきこもりからの脱出のヒント――TOMOPOの学習会に参加しました

ひきこもりの人たちと共に歩む、TOMOPO(共歩)主催の学習会に参加しました。
講師の石川清さんは20年来にわたり、長期間ひきこもり状態にある方たちへの訪問支援を続けてこられた専門家。
一人ひとりの状態はそれぞれ異なるため、
「対応をマニュアル化しない」
「ほかの人がうまくいったとされるモデルを押し付けない」
のは鉄則で、家の中を安心できる場にする、本人を話題にせず雑談を心がけるなどに、まずは取り組んでみてほしい、とのこと。
(アドバイスや「促し」は逆効果だそうです!)

思春期や成長期に必要な経験・知恵を獲得できず、歳を重ねる中で生き難さを感じてひきこもってしまう当事者にとって、家族の外に理解者がいることは極めて大事です。
他人に認められ、承認されることで自信がつき、対人緊張も緩和されていくからです。
「でも、いま家からまったく出られないのに、どうやって赤の他人とつながればいいの?」
という参加者の声。
そうなんです。それこそが大きな課題。
だからこそ、社会参加の機会を地域につくろうと活動するTOMOPOの取り組みは、とても貴重なのです。

学校に行かれない子の居場所「ぽくるーむ」でも、不登校経験のある若者が場づくりに参加する中で、急速にエンパワーされています。

一人ひとりに居場所と適度な役割があって、いろんな人が出入りする社会。
私も、たとえ意識的にでも、そうした安心で安全な場を地域に無数に作り出したい。
支援する・される関係性より、そのほうが絶対楽しいし、豊かだと思うからです。
さまざまなことに思いを馳せた学習会でした。
TOMOPOさん、ありがとうございました!