パブコメはわずか2件――空き家等対策協議会準備会を傍聴しました

西東京市の空き家の利活用はすすむのか。
「空き家等対策協議会準備会」を傍聴してきました。
空き家条例のパブリックコメントに寄せられた意見は、わずか2件。
市民参加手続きとしてのパブコメ限界を改めて感じさせられました。

利活用について議論する場が、そもそも無かった?
これまで、議会を通して幾度となく空き家の利活用を訴え、市長から「協議会や庁内検討委員会で検討してまいります」との答弁を受けてきました。
しかし協議会の主なメンバーは、不動産や法律、建築の専門家。
空き家の適正管理や未然防止に対する専門的な議論が交わされてきた一方で、コミュニティや地域包括ケアシステムといった見地から、空き家の利活用について議論する場ではない、と感じました。
一方で、空き家活用に関する市民の関心が高いことは、委員の先生もよくご存じで、
「市民の声を、協議会の議論にどう取り入れ、どう反映していくのですか」
「市民が利活用について協議する場を、別途つくってほしい」といった質問や意見も寄せられていました。
(そうだそうだ!と、私も思いました)

所有権が絡むだけに、基礎的な知識は不可欠
空き家を活用したコミュニティづくりに対する市民の期待は高く、市の方向性を一刻も早く打ち出すことが必要です。
一方で、空き家には所有権の問題や税制が絡み、何をするにも近隣との調整が不可欠。
そうした背景を理解しないと、利活用を現実に落とし込むことは難しいとも感じます。
市民の思いと、空き家を使用する上での制約。
市民と専門家がバラバラに議論するのではなく、まずは双方の情報を共有化すること。
その上で、「西東京市で何ができるか」を具体的に協議する場がほしい、と感じています。

パブリックコメントでは遅すぎる!
次年度には「空き家対策計画」の策定が予定されています。
この計画に書き込まれなければ、空き家の利活用は進みません。
素案が固まった段階でパブコメに意見を寄せても、何も変わらないことは誰もが知っています。
素案策定前の段階で、何をしていけるか。
協議会にもご協力いただいた上で、空き家活用に関する市民参加のシンポジウムや公開ワークショップを開催できないでしょうか。
皆さんからのアイディアやご意見、お待ちしています。