子どもの権利ってこういうことだ!――川崎夢パークを見学してきました

コロナ禍の合間を縫って、以前からぜひ一度行ってみたかった川崎子ども夢パークへ!
日本でいち早く「子どもの権利条例」を制定した川崎市が、条例の具現化をめざす施設として2003年に公民連携で立ち上げた、壮大な子どもの居場所です。
工場の跡地という1万㎡の敷地には、①プレーパーク、②公設民営のフリースペースえん、③川崎市子ども会議事務室と、大きく3つの拠点が同居しています。

「自分で自分のことを決められる場所」
夢パークの大きな特徴は、子どもを庇護される対象ではなく権利の主体として捉え、「ありのままの自分でいる権利」「自分で決められる権利」「参加する権利」を体現できる環境を、全力で提供しているところです。
プレーパークには「禁止」の看板は無し!(水遊びも、火遊びも!)
子どもたちはみな、自分の責任で自由に遊ぶ!(ノコギリも、トンカチも!)
一方で大人たちは、子どもが安心してチャレンジできるよう「見えない危険」を全力で取り除きます。
危険や失敗も経験しながら、子どもたちは遊ぶことで心と体の体幹を鍛えているのです。

その子のやりたいことを、全力で支え切る
今回、とくに知りたかったのは、不登校など学校や地域に居場所のない子ども・若者が育ち学ぶフリースペースの運営について。
外にも出て来られない不登校の子たちに、どうやって参加を呼びかけたの?
立ち上げの際に、どんなしかけをしたの?
など、些末な質問をしましたが、大切なことは
「その子がやりたいと思えるものを、そこに居る大人はそれを全力で支えられるか?」
「世間からたとえ批判されたとしても、その子のために腹を括れるか?」
それに尽きるのかもしれないと感じました。
子どもの声を本気で聞く、というのは覚悟を伴うことなのです。

コロナ禍でも開き続けた、子どもの居場所
今日もスペースえんでは、たくさんの子どもたちが昼食を大人と一緒に作り、食卓を囲んでいました。
コロナ禍こそ子どもの居場所を閉じないために、感染症対策も子どもと大人が一緒になって考える。
そのことが、子どもの生きる力を育み子どもの自信につながっています。

帰り際、建物の2階に向かう階段で、えっこらえっこら自転車を担いで登る2人の幼児とすれ違いました。
「すごいね、力持ち!」と声をかけると、キリリとした顔つきでニヤリと笑った。
それが、サイコーにカッコよかったのです。

入口を入るとまず目に入る看板。ここにすべてが書かれている。看板の裏手に見えるのが広大なプレーパーク。

子どもたちの自由な冒険遊び場、プレーパーク。ここでの経験すべてが子どもたちの生きる糧になります。