ノーベル平和賞受賞の被団協代表、田中煕巳さんの講演を聞いて――西東京市非核・平和学習会に参加しました

なぜ、被爆者たちは10年もの間、沈黙していたのかーー。
満席となった文華女子高校の大講堂で、
ノーベル平和賞を受賞された被団協代表委員の田中煕巳さんの言葉に、参加者の誰もが静かに耳を傾けていました。

戦後、占領軍の統治下に入った日本で、原爆の被害を語ることは”占領政策違反”とされていたこと。
被爆者は健康な身体も生活もすべて破壊された上に、激しい差別と貧困に耐え、沈黙を強いられていたこと。


淡々と語られる当事者の記憶を、現代に置き換え想像した時、その恐ろしさに身の凍る思いがしました。
(被爆者は、なぜ戦後すぐに補償を求めて声を上げなかったのだろう)と考えた自分の浅はかさ。
同じ構造は、今もなお社会のあちこちに存在しているのに…。

核抑止論の高まる中、「私たちに何ができるのでしょうか」という会場からの問いかけに対し、田中さんの答えは「どうすれば核を無くすことができるかを考え、学んでほしい」でした。

答えは、簡単には見つからない。
それでも考え続け、学び行動することが、核廃絶への確かな一歩なのだと受け止めました。

田中さんへの感謝とリスペクトが会場全体に満ち満ちた、とても良い講演会でした。
共催された「非核・平和をすすめる西東京市民の会」の皆さんに、心から感謝いたします。