在宅介護のケアラーに休息の支援を!
深刻な老々介護、ワンオペ介護
父の在宅ケアが始まったことで、「私も自宅で家族を介護しています」とお声かけをいただく機会が増えてきました。
認知症の夫から目を離すことができない。
夜間の痰の吸引で、まとまった睡眠がとれない。
中でも、ワンオペ介護で誰にも頼ることができないケアラーの声は切実です。
コロナ禍の中、ショートステイの利用を躊躇したまま、もう3年近くレスパイトなしで一人介護を続けてきた、という高齢女性の疲れ切った表情が頭から離れません。
医療行為が必要になると、ショートステイが使えない?
ケアラーが介護の疲れを癒し、自分の時間を確保するにはレスパイト(休息)の機会が欠かせません。
大半のケアラーは、家族がデイサービスに行っている間に買い物や通院をしたり、ショートステイに預けて仕事の繁忙期を乗り越えたり…といったかたちで在宅介護を続けています。
ところが、痰の吸引などの医療行為が必要になると、利用できる施設はぐっと減ってしまうのです。
西東京市内のショートステイ事業所は11ヵ所。
医療的管理の必要な要介護者を無条件で受け入れてくれる事業所は、1つもありません。
預け先がなくなる…というのは、ケアラーにとって死活問題。
「それでは生活できない」と、施設入所を検討させざるを得ないケースも多いのではないでしょうか。
「医療的ケアの必要な家族」を支えるケアラーへの支援を!
議会での質疑を通して、医療行為の必要な高齢者が地域に増えていることも見えてきました。
在宅診療を受けている人は、1,554人(2021年度)。2015年の898人の1.7倍です。
胃ろう、酸素吸入、透析などの必要な高齢者は、今後ますます増えていくでしょう。
訪問看護ステーション、在宅診療のできる医師は地域に増えてきました。
いま必要なのは、家族を丸ごと支える制度、サービスです。
深刻な高齢者虐待を防ぐためにも、「医療的ケアの必要な家族」を支えるケアラーへの支援を行政に働きかけていきます。