公民館の未来を思う

保谷駅前公民館の講座に参加。
テーマは「利用者と一緒に考える、西東京市の公民館のみらい」。
「音楽や朗読といった文化的な活動は、公民館の活動そのもの。そして公民館でのサークル活動は、民主主義を学ぶ大事な場にもなっています」
とおっしゃった、長澤成次先生(千葉大名誉教授)の言葉に勇気付けられた。

■公民館は、「便利な無料スタジオ」?
西東京市の公民館活動は、いま本当に充実していて、地域課題に焦点をあてる連続講座がビシバシうたれ、そこから人と人とのつながりや自主サークルがいくつも生まれている。
(現在、市内9カ所となった『子ども食堂』のうち、なんと4つが公民館活動から生まれた。)
公民館専門員の感度も高いし、それを受け止める市民力も高い。
まさに、社会教育の拠点としての公民館だ。
そんな中、和太鼓サークルで「部屋貸し」的な利用をする時は、若干後ろめたさ‥のようなものも感じていた。
(公民館を、便利な無料スタジオにしていないか?)というような。

■「学び合いの場」としての公民館の意義
そんな逡巡を打ち消し、「文化的な香りのする公民館を地域にどう作れるかは、とても大事なことですよ」と笑顔でおっしゃった長澤先生に感謝。
文化も、芸術も、地域社会も、人間模様も。
まるごと受け止めてくれる、公民館という場の懐の深さ。

社会教育法の第3条には、
「国及び地方公共団体は、この法律及び他の法令の定めるところにより、社会教育の奨励に必要な施設の設置及び運営、集会の開催、資料の作製、頒布その他の方法により、すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、自ら実際生活に即する文化的教養を高め得るような環境を醸成するように努めなければならない。」とある。

一方で、公民館はカルチャーセンターではない。
自分一人が教養を身に着けて終わりではなく、地域で学び合う。
ここで得たものを還元できれば、地域はもっと豊かになる。
これからのまちづくりと公民館の未来は、つながっている。