多文化共生への一歩――「やさしい日本語」をもっと使おう!

英語ができなければ、国際交流はムリ?
西東京市に住む外国人市民は近年急速に増えており、5月末現在でついに5,013人となりました。中国、韓国、フィリピンに次いで、ここ最近はベトナム出身者が増加傾向にあるそうです。高齢化と人口減少にともなう人手不足のもと、この4月には入管法が改正され、外国人労働者の受け入れ拡大に向けて大きく舵が切られました。多文化共生は、これからの私たちにとって喫緊の課題です。

その際、ハードルとなるのが言語の壁です。私自身も、なさけないことに外国語がほとんどしゃべれないため、自分から話しかけることには大きなためらいがあります。

ところが先日、外国人支援を専門とするNPOのスタッフに話を聞いたところ、「日本に住む外国人のほとんどは、片言の日本語なら理解したり話すことはできるんですよ」とのこと。難解な語彙を「やさしい日本語」へ言い換えるだけで、スムーズなコミュニケーションが可能になると伺い、気持ちが楽になりました。

市役所が率先して「やさしい日本語」を使おう!
「やさしい日本語」は、いま、防災分野でも注目されている取り組みです。東日本大震災では、「高台に避難してください」という放送の意味を理解できず、津波にのまれて亡くなった外国人の方もいらっしゃいました。「高いところに逃げてください」と言い換えることで、外国人だけでなく、子どもや障がい者にも、わかりやすいメッセージとなります。

「やさしい日本語」を市として推奨し、まずは保育現場や教育現場など、外国人の方と日常的に接することの多い現場に広めていくよう、職員研修等の実施を求めました。
暮らしの中には、丁寧だけどわかりにくい言い回しがずいぶんとたくさんあります。
皆さんも言葉のバリアフリー、始めてみませんか?