「表現の不自由展」中止を受けて――9月議会で質問しました
「表現の不自由展」中止を受け、丸山市長の政治姿勢を一般質問で問いました。
市長の見解は、以下の通り。
かとう 名古屋市長は「日本人の心を踏みにじる行為であり許されない」と、公金の投入を理由に、展示の中止を迫った。憲法21条が禁止する検閲ではないのか。市長の政治姿勢は。
市長 憲法21条で保障する表現の自由は、守られるべき。行政事業で、行政とは異なる立場、異なる視点を持つ方から、講和や作品を通し多様な考えを知り得る機会を持つことは、多様性への寛容さや理解が広がり、共生社会の表現にも寄与すると認識している。
一方、それを受ける方々の思いを全く考慮しなくてよいか、との視点もあるので、事案に即した対応が必要である。
かとう 「それを受ける方々の思いを全く考慮しなくてよいのか」「事案に即した対応」とは、具体的にどういうことか。
市長 その内容が人権侵害にあたらないか、という点で、配慮が必要ということである。
かとう 公共施設での市民による「表現の自由」の保障についてはどうか。
市長 施設の設置条例、規則等を踏まえご利用いただくものと考えている。
至極まっとうな答えでした。
このタイミングでこの質問ができて良かったし、市長から良い答弁が引き出せて本当に良かった。文化も芸術も、異なる主張を受け止め、対話を生む大事な装置。
今回の一件で、行政の文化事業が萎縮したり、市民活動に対する忖度が強まることのないよう、私たち市民の側もしっかりと注視していこう。