まちのリノベーションは市民の手で!――公共施設等総合管理計画

怒涛の9月議会が終わってから、あっという間に1カ月が過ぎてしまいました。
一日一日がまるでジェットコースターのように忙しく、
このままだとあっという間に12月議会を迎えてしまいそうな気配です。
そこで、いま私が、この西東京市政において喫緊の課題と考え、
調査活動や議会での質疑を通じて取り組もうとしていることを、
このHP上で、少しずつでも発信していこうと思います。

皆さんは、「公共施設等総合管理計画」という計画が、いま多くの自治体で策定されようとしていることを知っていますか?
自治体が管理する小中学校や保育園、図書館、福祉会館といった多くの公共施設は老朽化し、今後いっせいに更新時期を迎えます。
人口減少時代を迎える中、将来にわたる財政負担を考えると、すべての公共施設を今まで通り保有し、維持管理していくことは難しいため、西東京市は総合管理計画において、施設の複合化や転用で「延床面積を平成45年度までに10%削減する」との方針を打ち出しました。

ここで大事なのは、「10%削減」という手段の先に、どのようなまちづくりのビジョンを描くか、ということです。
私が議会に入ってからわずか半年足らずの期間にも、泉小が閉校し、新町図書館分室や北町市民集会所がなくなり、市民会館・中央図書館・田無公民館の合築複合化案が打ち出されるなど、「総量抑制」と「行革」は、抗うことのできない勢いで進んでいます。
しかし、次々と更新時期を迎える公共施設を、単純に縮小・統合していくだけでは、まちの魅力もしぼんでしまいます。

まず必要なのは、それぞれの施設に必要な機能を、市民目線で徹底的に洗い出す作業です。
行政が一方的に計画を決めていく、という従来のやり方ではなく、実験的な市民参加の手法も活用しながら、「どの施設をどこに配置し、どんな機能を新たに付加していくのか」を市民討議によって選択していくのです。
限りある財源の中で、ときには取捨選択も必要になるでしょう。
それでも、そうした作業を繰り返すことで、
私たち自身が新しいまちのグランドデザインを描くことが可能になるはずです。

いま、古い家屋のリノベーションが注目されています。
古くなったまちを私たちの手でリノベーションしていくんだ、と考えれば、不景気な話もちょっとは楽しくなりませんか?

それにはまず、まちづくりに私たちの声が十分に反映されるしくみとしかけを作り出さなければなりません。

ピンチをチャンスに変えるためにも、腰を据えて取り組みたい課題だと考えています。