「非正規・専門職=女性」の現実――ジェンダー平等と自治体の仕事
コーディネーター、支援員、専門員の多くが女性
西東京ネットの子ども女性部会で、「コロナ禍とジェンダー平等」をテーマに学習会を開催しました。
講師は、西東京市の男女平等参画推進副委員長を務める安田和代さん。
お隣の東久留米市では、男女平等推進センター「フィフティ・フィフティ」のコーディネーターとして活躍していらっしゃるのだそうです。
えっ、東久留米市には男女平等施策を推進するコーディネーターが配置されているんだ!(いいなぁ)
と思ったのですが、安田さんから、コーディネーターは非正規の会計年度任用職員だと伺い、複雑な気持ちになりました。
「私の問題は、政治につながっている」
あまり知られていないかもしれませんが、自治体で働く専門職の多くは女性で、非正規雇用です。
DV被害に対応する女性相談員、虐待防止や家庭支援を行う子ども家庭専門員、地域課題の学習会を企画したり地域活動の担い手づくりをサポートする公民館専門員――。
いずれも、現場の第一線を支える、いまの社会に欠かせない仕ばかりです。
しかし、自治体で働く専門職の多くが、有期契約かつ年収200万円以下の女性である、という現実。
「女性の貧困は、当事者としての自分の問題でもある。個人的なことは政治的なことにつながっている。だからこそ現実に関心を寄せ、仲間を作り、声をあげることからはじめていきましょう」と安田さん。
参加者からは「ジェンダー平等の視点で次世代をどう育てるかが大切」
「今の日本の現状を変えるのはクオータ制しかない」
「LGBTQは深刻な問題。『男女』という言葉を『ジェンダー』に置き換えるべきではないか」
などの意見が寄せられました。
公務労働に存在するジェンダーギャップを問い返すだけでも、課題はあまりに大きいと感じます。
「やりがい」と「使命感」に、私たち女性が搾取されないよう、雇用・労働のあり方を変えていかねば、と思います。
もちろん、生活者ネット自体も変わらなきゃいけないし、変えねばならないとホンキで思っています。