在宅療養を地域連携で支える

初日の出を拝んだばかりと思っていたら……
すっかり桜の季節ですね~。

FullSizeRender (2)

 

 

 

 

 

 

…いえいえ、そんな筈はなく、怒涛の3月議会がようやく幕を閉じ、やっと人心地ついたところです。
更新されないままのHPも、そろそろ言いわけができなくなってきました(^^;)
というわけで、これから少しずつ、今までかきあつめてきた地域の情報をアップしていこうと思います。

この1年間で受けた相談の中で、印象的だったもののひとつが「退院後の在宅介護」です。
これまで健康だった高齢の家族が、ある日突然入院し、手術後2週間で退院と言われた。本当に自宅に戻ってやっていけるのだろうか――。
戻った後の支援体制をどう整えられるかが、その後の在宅療養・在宅介護の分かれ道となります。
いまは多くの病院に「相談室」や「地域連携室」が設置され、病院のソーシャルワーカー等が当事者や家族、ケアマネージャーなどと打ち合わせることで、退院後の生活をマネジメントするようになりました。
とはいえ、そうした退院前カンファレンスが当事者の不安を取り除くものとなっているかどうかは検証が必要です。
今日は、地域の医療機関「武蔵野徳洲会病院」で、鈴木院長、新井事務長、桐澤地域連携室副室長にお話を聞いてきました。

2015年6月に市内で開業した「武蔵野徳洲会病院」は、210床のうち50床を療養病床としています。
慢性疾患を抱え自宅で過ごす患者さんにとって、もしもの時に受け入れてくれる病床は「お守り」のような存在。
徳洲会病院では神経難病や透析患者、呼吸器系の患者さんを積極的に受け入れているそうです。
そんな在宅療養のバックアップに不可欠なのは、かかりつけ医や訪問看護師、ヘルパーなど、患者を取り巻く専門職との風通しの良いネットワーク。その結節点となるのが、徳洲会病院の場合は「地域連携室」です。
副室長の桐澤さんの役職は「退院調整看護師」。
地域のケアマネなどと顔なじみになり、退院後の往診を引き受けてくれる開業医を探し、地元の医師会や市の職員などとも連絡を取り合います。
開業間もないため、まだまだイメージする動きには届いていないそうですが、すでに往診・訪看と連携した在宅療養支援もスタートしているそう。
大病の経験がなく、37度の熱ですらグロッキーになってしまう私は、「退院後の在宅療養」なんて絶対ムリ!と思っていましたが、地元の専門職がチームで生活をサポートしてくれるなら、自宅に戻るのも怖くないかな…。

FullSizeRender (1)

地域連携室の副室長、桐澤さんはとても話しやすい気さくな方。安心して何でも相談できそうです。

市民向け公開講座にも力を入れており、気軽に何でも相談できるよう、地域への専門職派遣も行っているそうです。

また売店横の喫茶コーナーでは月に1度、地域の有志の方々が「大空カフェ」を開催。
府中市や新宿区などでスタートしている「医療カフェ」や「まちの保健室」のように、医療や介護について気軽に語り合えるカフェへと育つ日が楽しみです。

地域包括ケアシステムの実現には、在宅介護・在宅療養を可能とするしくみづくりが不可欠。新たな医療機関が、地域の関係機関と今後どのようなネットワークを築いていけるかに期待したいと思います。